お金の教室№34「マーケット」との付き合い方
投資信託を買うということは、好き嫌いにかかわらず「マーケット」、もっと普通の言葉で言うと「相場」の世界に入っていくことでもあります。
1日に一度しか、基準価額という名の「値段」が出ない投資信託は、もともと「相場を張る」道具としては不適格ですし、運用会社の作る投資信託は基本的に、マーケットが本来持つ「パワー」を、個人の生活設計のために長期で賢く利用するためのツールとして作られていますから、短期的なマーケット変動を論じる必要はありません。
とはいえ、どんな目線で参加してもマーケットはひとつですから、色々な考えの参加者による日々の売買によって値は動き、その結果(1日の最後の値段)を反映して私たちの投資信託の値段も日々動いています。
そこでお勧めしたいのが、「トレンド」と「サイクル」という考え方です。
一度動いたら滅多なことでは変わらない経済の大きな流れが「トレンド」です。
今であれば、リーマン・ショックからの世界経済の正常化の流れです。
米国の雇用と消費が堅調であることが世界中の経済に好影響を及ぼすという大きなトレンドが、2008年のリーマン・ショックからの約10年以上を動かしています。
一方、景気の小さな波に合わせた各国の金融政策や四半期毎の企業決算や、トランプ前大統領の奔放なTweetなどでマーケットは日々動いてきましたが、それらの多くは「トレンド」を大きく変えてしまったり、止めてしまったりするものではありません。
それら、トレンドの周囲を循環する「サイクル」や、もっと取るに足らない「ノイズ(雑音)」は、投資信託を使った長期目線での運用においては無視していいものばかりです。
もちろん基準価額を動かすのはそうした日々の変動ですから、マーケットで何が起こっているかの大枠を知っていることは悪いことではありません。
しかし、それを追い過ぎてもあまり良いことはありません。 トレンドとサイクル・ノイズとを区分して、少し距離を置いてマーケットを眺めているのが運用をする上での正しいマーケットとの付き合い方だと考えます。
- 出典:日興アセットマネジメント「ラクによめる楽読Basics(ラクヨミベーシック)」
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