お金の教室№27 バランスファンドの選び方はある意味難しい?
バランスファンドは一般的に「初心者向け入門ファンド」とされているためか、数が多すぎて選びにくいカテゴリーと言えます。
そもそも投資というのは、技術を競ったり楽しんだりする趣味ではないのですから、「初心者」も「上級者」もありません。
バランスファンドは、資産運用において「預貯金」というコンクリートの「基礎」の上にまず作りたい「土台」です。ただし、1本の投資信託でこの土台を作るのが難しいなら、2層に分けるのも一つの方法です。
「預貯金の一歩先」と言えるような低リスクの(リスクが低いのでリターン期待も低い)「『守り』バランスファンド」と、株式比率が高めの「『前向き』バランスファンド」の2層から成る強靭な土台です。
1層目は「守りバランスファンド」
バランスファンドとされているものは、安定性を第一目的として設計されたものが多いです。債券の組入比率が全体の資産配分の50%を超えている投資信託も珍しくなく、それに加えて5つの資産など多くの資産に幅広く分散投資をしたり、基準価額の安定のために「リスク(値段のブレ幅)目標」などの制約を定めていたりするファンドもあります。
値動きの小ささを重視したこのタイプのファンドは、当然ながら株式市場の上昇時などでも大して値上がりをしません。お客さまは「他の資産の値段は上がっているのに、なぜ私の持っている投資信託の価格は上がらないの?」と思いがちですが、「それで良いのです」という答えになるのがこのタイプです。「守り」が目的ですから、欲張ってはいけないのです。
2層目は「前向きバランスファンド」
「預貯金の基礎もしっかりあることだし、せっかくなら、(バランスファンドであっても)少しリターンの期待値を上げたい」、「市場が良い時には、少しは価格が上がってほしい」という考え方ももちろん間違いではありません。
株式とREITの合計が50%程度を超えるなどのバランスファンドは、守りながらも少し欲張る、いわば「前向きバランスファンド」です。「守りバランスファンド」との2層持ちで、自分なりの「土台」を作ると考えてみると、ファンド選びも前進しそうです。
- 出典:日興アセットマネジメント「ラクによめる楽読Basics(ラクヨミベーシック)」
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